東海愛知新聞バックナンバー

 11月21日【水】

罰金規定で抑止期待

岡崎市が条例改正案
ごみの無断持ち去り行為

岡崎市は市民が分別して排出したごみを無断で持ち去る行為に対して、最大で罰金20万円を科すことを決めた。3日に開会する市議会12月定例会に条例改正案を提出。可決されれば来年4月1日から施行される。(竹内雅紀)

市ごみ対策課によると、市内のごみステーションなどに出された資源物のアルミ缶や不燃ごみの家電製品部品など換金性の高いものを持ち去るケースが多発。この1年間だけで少なくとも市民から50件を超える苦情が寄せられている。また、ごみステーション荒らし、持ち去る際の騒音、違反行為を注意した市民への恫喝(どうかつ)、市場価値低下によって、持ち去ったごみの別の場所への不法投棄などの被害がある。

条例で定める持ち去り禁止場所は、1万カ所以上のごみステーションと市民センターやスーパーなどにある回収拠点20カ所。空き缶や空き瓶、紙製容器包装、ペットボトル、プラスチック製容器包装、古紙類、不燃ごみのうち金属部分を含む廃棄物が対象となる。市や市が委託する廃棄物収集運搬業者らが持ち去り禁止の命令権を行使でき、命令に背いた者には20万円以下の罰金が科される。法人と個人を罰する両罰規定もある。

主なターゲットは車を利用して大量に持ち去り、商売にしている悪質な人や業者。同課は「これを機に抑止効果を期待したい」とし、施行後はパトロールや禁止看板の設置、当日朝のごみ出し徹底などに取り組む意向を示している。

県内の他自治体では安城市が平成23年4月から実施。アルミ缶の回収量が2倍になったという。罰金規定を条例に盛り込むのは県内で6番目となる。


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