来年1月31日で閉店する松坂屋岡崎店で19日、38年前の開店時の写真を展示する企画展「松坂屋岡崎店 懐かしの写真展」が始まった。閉店前に、当時の様子や同店の歴史を写真で知ってもらおうと企画された。
同店6階のコミュニティサテライトオフィスには、10万人が来場したといわれる昭和46(1971)年4月10日の開店日に撮影された写真44点が並ぶ。
開店を待ちわびて外で行列をつくる人たちや、女子高生の鼓笛隊パレード、当時の太田光二岡崎市長が参加したテープカット、化粧品をうれしそうな表情で購入する主婦、屋上にあった乗り物ではしゃぐ子どもたち――などが展示されている。また、当時の折り込みチラシやフロアガイドも飾られており、買い物客や休憩中の従業員が「懐かしい」などと言いながら見入っていた。
岡崎市梅園町の男性会社員(53)は「(松坂屋は)子どものころ、家族で楽しめる場所だった。月に1回、ここで食事をするというぜいたくが楽しみだった。思い出の地がなくなるのは残念だけど、しょうがないよね」と無念そうに話していた。
このほか、前身の「いとう呉服店」の出店や出張所だったころの貴重な資料も展示されている。28日まで。