防災の日
■1700人参加し総合訓練
「地震と水害」迅速な対応
岡崎
「防災の日」の1日、東海、東南海地震の同時発生と、地震による水害を想定した岡崎市総合防災訓練が、同市久後崎町の乙川河川敷で行われ、約千700人が参加、特殊車両101台、県の防災ヘリコプター1機などが出動した。
訓練に先立ち、柴田紘一市長は「今年3月に能登半島沖地震、7月に中越沖地震と大地震が相次ぎ、大きな被害が出ました。岡崎市は平成14年に東海地震強化対策地域に指定され、備えが大事です。市民とさまざまな防災対策を進めたい」とあいさつした。
想定は同日午前10時、警戒宣言発令中に東海沖を震源とする東海、東南海連動型地震が発生し、同市で震度6弱以上の揺れを観測。市内各地で家屋倒壊や火災をはじめ、道路、橋梁、交通機関、電気、通信、ガス、水道などが寸断される被害に襲われた―というもの。
河川敷には3階建ての建物や高架に見立てたセット、倒壊した家屋などが設営された。初期消火訓練では中学生と大人が列をつくり、バケツリレーで家屋の火災を消火。建物内から担架で運び出した“負傷者”に応急手当てをした。
また、壁が崩れ落ちた建物に消防隊員らがロープで登り、建物と消防車両をワイヤでつなぎ、取り残された人を担架で救出。火災発生を想定して建物に一斉放水し、消火に当たった。人命救助訓練では自衛隊員がチェーンソーで扉を切断し、家屋に閉じ込められた人らを救出した。
ライフラインの実働訓練では、中部電力は仮設電柱の組み立て、市水道局は配水復旧、東邦ガスはガス設備応急復旧など、各分野で迅速な作業を進めていた。
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