任期満了に伴う岡崎市長・市議会議員の同日選挙が28日告示された。市長選は自民、民主、公明の3党の推薦を受けて3選を目指す前職の柴田紘一氏(67)=大門三=と、共産党の推薦を受けた元農林水産省東海農政局職員の中根友治氏(61)=箱柳町=が立候補。市議選(定数40)も予想された49人の顔ぶれとなった。
市福祉会館には、午前8時30分の立候補届け出の受け付け開始を前に各陣営が顔をそろえた。抽選で選挙運動ポスターの掲示順が決まった陣営から受け付けを済ませ、標旗や腕章などを受け取ると、足早に会場を後にした。
各陣営は選挙事務所で出陣式を行った後、さっそく街宣カーによる呼びかけや街頭演説を展開した。投票日は10月5日で即日開票される。
柴田陣営は柴田氏と関係者で神事を行い、午後2時から出陣式。推薦した各政党の国会議員や県議、市議、近隣市町長らが激励に駆けつけ、支援者は約2,500人に上った。
柴田氏は先月29日未明の集中豪雨による被害を踏まえて、「今回の災害を1つの教訓とし、災害に強い街をどう作るかをみなさんと考え、実行せねばならない」と訴え、伊賀川など各水系の整備の必要性を主張した。
8年前の初当選時からかかげる「市民主導型市政」については「街づくりを市民と協働で進めるため、市民協働推進条例を策定したい」と意欲を表した。
また「名鉄東岡崎駅や交通網整備などへも積極的に取り組む」とし、「新たな都市計画が必要。もっと住みたいと思える街を作りたい」と強調した。
地元で立候補のあいさつをしたあと、中心街の本町通りで“第一声”。支援する人たちが次々に街宣車に上がり、「恵まれない人たちに光が当たる、温かい市政を実現してほしい」と候補への支持を呼びかけた。
中根候補は“箱もの”行政を批判し、税金のムダ遣いを改めることを訴えたあと、後期高齢者医療制度の廃止、食の安全を確保することなど、「4つの改革プラン」を紹介。「市長の仕事は市民の生活を守ることです。住みやすい岡崎の街にしたい」と訴え、革新候補であることを強調した。
このあと、支援者と一緒に康生通りから伝馬通り、中町まで約2キロを歩きながら支持を訴えた。 選挙期間中は、街頭活動を中心に市内をくまなく回る。