東海愛知新聞バックナンバー
 9月4日【木】
岡崎
ごみ集積所を消毒
豪雨被災地の道路など

「平成20年8月末豪雨」で浸水した岡崎市内の被災地で3日、水没した家財道具やごみなどが置かれていた道路などの消毒作業が始まった。ごみが置かれたことで感染症が発生する恐れがあり、市保健所などが要請のあった被災地をきょう4日まで回る。

この日は午前9時から稲熊町で、保健所の職員2人と業者2人が、トラックの荷台に積んだ消毒液を道路やごみの集積所に噴射していった。

最も大きな被害を受けた伊賀町では、正午前に断続的な雨に見舞われた。臨時のごみ置き場になった伊賀八幡宮の参道にはごみが山積みにされており、参道を中心に消毒液をかけた。

クリーンセンターに運べないごみは、収集車で回収しているが、参道のごみは回収しても直後に山積みになるという。

総代の1人、山西成雄さん(70)は「この非常時で住民はピリピリしており、モラルも低下している」と不安視し、「市は今週いっぱいでごみを片付けると言っているが、無理だよ」と漏らしていた。

■水道料など減免

岡崎市水道局は、豪雨による被害を受けて、家屋調査の済んだ床上・床下浸水の被災者を対象に、水道料金と下水道使用料の減免を決めた。

水道、下水道の使用量から5-10立方メートル分を減免する。10立方メートル分を減免する床上浸水の場合は、水道が1,333円、下水道が1,050円。5立方メートル分を減免する床下浸水の場合は、水道が667円、下水道が525円。

市災害対策本部によると、対象戸数は先月末現在、床上浸水が620戸、床下浸水が705戸。減免額は水道が168万5,703円、下水道が132万7,463円になる見込み。

■市役所に総合窓口

岡崎市は、市役所東庁舎1階ロビーに、平成20年8月末豪雨の被災者の相談を受ける総合窓口を開設した。平日午前8時30分から午後8時まで受け付ける。

災害見舞金など豪雨による被災に関する相談を一手に受け付ける。市の8部署から2人ずつ計16人が対応する。問い合わせは電話(23―6666)か、ファクス(23―6369)で。

岡崎市は、集中豪雨の被災者に対する支援内容を一覧にまとめた「被災者支援メニュー一覧」をきょう4日から、91の町内会(対象世帯2万2,406戸)に配布する。

■岡崎署が重点警戒

岡崎署は3日、豪雨被災地周辺の重点警戒を始めた。

床上浸水の被害にあった地域とその周辺を中心に警察官が徒歩で警ら活動を実施。また、岡崎額田防犯団体連絡協議会の協力で、災害に乗じた盗難や悪質商法、振り込め詐欺などの犯罪被害にあわないように「地域安全ニュース」を配布している。

同署では「浸水で床下の換気が悪くなっている。漏電検査をするなどと言って家に上がり込む悪徳商法や便乗販売の被害も心配される。決して甘い言葉に惑わされないように、近所で声を掛け合ってほしい」と注意を呼び掛けている。




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