侵入盗増加、人身事故減少
岡崎署管内 昨年の犯罪・交通事故状況
侵入盗が増加し、人身事故は減少―。昨年1年間の岡崎署管内(岡崎市、幸田町)の犯罪発生状況と交通事故発生状況の統計がまとまった。愛知県全体では犯罪、交通事故ともに減少しているが、同署管内では少し異なる結果が出た。地域住民の安全確保のため同署は防犯意識や運転マナーの向上などを呼び掛ける。(竹内雅紀)
管内の犯罪発生状況は、刑法犯認知件数(同署が認知した犯罪数)が前年(2017年)と同数の2735件。窃盗犯のうち侵入盗346件は県内署別でワースト。2番目に多い一宮署(273件)とは大きな開きがある。空き巣(93件、前年比42件増)や忍び込み(67件、同9件増)などの住宅対象のほかに、事務所荒らし(30件、同2件減)や閉店中に窃盗被害に遭う出店荒らし(90件、同55件増)などがある。出店荒らしも県内ワーストで、2番目の津島署(55件)と大差。
岡崎署生活安全課によると、侵入盗増の直接的な要因は不明としているが、忍び込みや出店荒らしなどは1日で多数発生(連続発生)する傾向にあったという。主な対策として、地域ぐるみでは防犯カメラ、各家庭においては補助錠の設置などを推奨している。
コンビニなどが被害に遭う強盗も13件(同10件増)となっており、犯罪の悪質化・凶悪化がみられる。
学区別でみると、犯罪発生件数は鉄道駅がある学区が中心に多くなっている。上地学区は81件(同41件増)で倍増となった。侵入盗被害は幸田町内の学区(幸田、荻谷)も多い。前年ゼロだった小豆坂学区は11件増となった。
特殊詐欺被害は30件(同16件増)。内訳はオレオレ詐欺14件、架空請求詐欺11件、融資保証金詐欺1件、還付金詐欺4件となっている。被害総額は約4968万円(同1190万円増)。
68年ぶりに交通事故死者が200人を切った愛知県だが、全国ワーストは16年連続となった。岡崎署管内は前年比増減なしの12人で豊橋署管内と並び県内署別ワースト。ただし、人身事故件数と負傷者数は大幅に減少しており、共に減少数は県内で最多。
死者の中で歩行者は5人減の2人。県内では昨年7月から毎月11日を「横断歩道の日」と定め、歩行者保護に努めてきた。また、岡崎署は昨年秋以降に赤色回転灯を点灯しての警戒活動を強化している。同署交通課は、ドライバーを含め地域住民の意識が高まってきた結果との見方も示している。