矢作川から水道水、工業用水、農業用水が供給されている西三河地方や名古屋市と知多半島の一部で25日、岐阜県恵那市と豊田市にまたがる矢作ダムの貯水量低下に伴う最大30 %の取水制限(節水)が始まった。矢作ダムの貯水率は48.5 %(24日午前9時現在)に低下している。(今井亮)
矢作川水利調整協議会によると、矢作ダムの6、6月の降雨量は平年の約54 %、7月に入ってからは約46 %にとどまっている(同日現在)。7月18日以降は矢作川の正常流量を下回る状況が続いている。
極端な少雨に加え、矢作川の流量減少を補う補給量が増加したことで、矢作ダムの貯水量が平年の約4000万立方メートルに対し、約2426万立方メートルとなっている。
今回の節水率は水道水10 %、農業用水20 %、工業用水30 %。同協議会は前日の24日に渇水対策支部を設置した。国土交通省豊橋河川事務所は「節水後の水の使用状況と降雨のバランスを注視したい」としている。
矢作川の節水は平成26年8月以来3年ぶり。
各節水が始まった自治体は次の通り(農業用水は矢作川沿川の農地1万4000ヘクタール)。