岡崎市は、床上・床下浸水被害につながる大雨の流入による河川・下水道の負荷を軽減するため、市内の市街化区域の住宅や事業所に「雨水浸透ます」の材料支給を始める。昨年7月に策定された市総合雨水対策計画の一環で、平成20年の8月末豪雨を教訓に雨水流入の抑制を図る。(今井亮)
雨水浸透ますは深さ約70センチの地中に設置した「雨水ます」から雨水が流れ出し、周囲を埋める砕石や透水シートを通して徐々に地中に浸透する。浸透のほか、水質改善、地盤沈下防止、ヒートアイランド現象緩和などの効果も見込めるという。
7月3日から市街化区域の新築、改築、増築の建築物に、雨水ます、砕石、透水シートの支給申請を受け付ける。ただし市街化区域でも、地中への雨水浸透が土砂災害などを引き起こす一因になる可能性を含む急傾斜地崩壊危険区域、地滑り防止区域、土砂災害警戒区域は支給対象外。
申請が認められた際に交付される発注書と引き換えに業者(指定受け渡し場所)から材料を受け取る。雨水浸透ますの施工は自費負担で、管工事業者に依頼。施工後の維持管理は設置者が行う。
市は今年度、500基の支給を見込んでいる。来年度以降も支給を継続する方針。問い合わせは、市河川課(23―6899)へ。