岡崎市伊賀町の伊賀八幡宮で20日、的板に矢を射って、その割れ方で1年間の豊凶を占う「武者的神事」が行われた。
同神事では、境内を矢場として36センチ四方の的板を設置し、約28メートル離れた位置から2本の矢を放つ。
―という的板の状態に応じて
―の7項目を上、中、下の3段階で判定する。
氏子ら立ち合いのもと、本殿で斎藤徳蔵宮司が判定表を作成。祭場に移動すると、2本の矢を鬼門(東北)と裏鬼門(西南)の方角に向けて放ち、場を清めた。
射手は、今年も同市鳥川町出身の小野浩紀さん(22)。的板目掛けて放たれた2本の矢はいずれも外れ、的板を割ることができなかった。
判定は、米とほかの五穀、工業が「上」、天候と麦が「中」で、商業と繊維が「下」という結果になった。
毎年神事に足を運んでいるという市内在住の男性(81)は「昔とはやり方が変わった部分もあるが、それでも毎年楽しみにしている。的は割れなかったが、あれだけ離れていれば仕方がない」と話した。(大山智也)