熊本県宇土市の元松茂樹市長が24日、岡崎市役所を訪れ、職員の派遣や物資の輸送など、今年4月に発生した熊本地震の災害支援に対する感謝の気持ちを内田康宏市長に伝えた。
元松市長によると、前震で震度5強、本震で同6強を記録した宇土市。揺れで半壊した同市役所庁舎は倒壊の恐れから使用不可能となった。その後も続く余震で1カ月間の車中泊を余儀なくされた市民もいた。
また福岡経由の物流が寸断されたため、鹿児島経由で物資を調達。岡崎市が西三河地方の7自治体の物資と合同で輸送したブルーシート500枚は、4月の半分を雨に見舞われた宇土市にとって重宝したという。
元松市長は「震災で1500世帯以上が半壊した2カ月後には追い打ちをかけるような豪雨災害があった。震災のボランティアが引き上げた後で、ボランティアが集まらなかった」と振り返った。
岡崎市を含めた全国各地からの支援に対しては「おかげで最悪の状態を脱し、ようやく応急復旧に着工したところ。失った庁舎は5年をめどに再建したい」と述べた。(今井亮)