東海愛知新聞バックナンバー

 10月6日【木】

岡崎版リノベーション

遊休不動産活用し店舗開店

岡崎市八幡町で約7年間にわたって倉庫兼空き店舗だった旧上野屋家具店が5日、地元有志が運営するテナントビル「wagamama house(わがママハウス)」として生まれ変わり、オープンした。(大山智也)

市内中心部にある遊休不動産の活用事業「リノベーションスクール@岡崎」の一環。市リノベーションまちづくり実行委員会が中心となって進めており、遊休不動産の新たな活用方法を見いだし、地域のにぎわい創出につなげる狙い。

わがママハウスでは現在、築32年の2階建てビルの1階部分に総菜店「hokurani food(ホクラニフード)」と洋菓子・焼き菓子店「SAPON(サポン)」が入居。ホクラニフードでは、地元の農産物を活用して調味料からこだわった総菜類の持ち帰りや店内での食事が楽しめる。サポンでは、ブランド卵「岡崎おうはん」をはじめ厳選の食材によるケーキ類やクッキーなどを販売。オーダーケーキの注文も受け付けている。

営業時間は午前11時〜午後4時。月、金、日曜定休。

ホクラニフード店主の中根利枝さんは、2月に市内で行われた第1回リノベーションスクールの講座に参加。実家がブドウ農家で、かねてより農産物の生産者の思いを消費者に伝えたいという思いがあった。参加者と意見を交わしたり、中心市街地に足を運んで地域住民や事業者らの話を聞いたりする中で出店を決意。建物はリノベーション事業を行う三河家守舎が所有者から借り受けた。以前から交流があったサポンの中野佐穂子さんにも声を掛け、テナントで出店することになった。

「高齢者から子どもまで幅広い世代が自然と集まり、触れ合えるような場にしたい」と、わがママハウスにかける思いを語る中根さん。今後は、総菜類の販売以外にも生産者を招いて旬の農産物や生産現場を学ぶ講座、地元食材を使った料理教室などの開催も検討していくという。