東海愛知新聞バックナンバー

 10月5日【水】

ノーベル賞受賞祝う

岡崎の基生研 大隅氏が13年間勤務

細胞内の分解・リサイクルシステム「オートファジー(自食作用)」を解明した大隅良典東京工業大学栄誉教授が、ノーベル医学生理学賞に決まった。かつての勤務先・自然科学研究機構基礎生物学研究所(岡崎市明大寺町)は4日、玄関入り口に受賞を祝うのぼりを掲出した。

大隅氏は平成8年から21年まで同研究所でオートファジーの仕組み解明の研究を行った。3日夜には山本正幸所長や当時の大隅研究室メンバー・壁谷幸子さんが喜びを語った。一夜明けた4日も同研究所や壁谷さんはさまざまな対応に追われた。また、研究室メンバーが11年前に大隅氏の還暦祝いで贈り、市内の宿舎から通勤用に使った赤色の自転車は現在、留学生が使用している。大隅氏が異動の際に「みんなに使ってほしい」と残し、職員らが「オートファジー1号」と名付けた。退職記念で敷地内に植樹したハナミズキは毎年花を咲かす。

8日の基生研一般公開では急きょ、大隅氏に関するブースが設けられる。(竹内雅紀)