岡崎市中島町の村山慶君(4)がこのほど、米サンフランシスコで開かれたブレーキとペダルなしのランバイク競技で世界チャンピオンに輝いた。2〜5歳でしか参加できない“期間限定競技”に家族全員が夢中になっている。(竹内雅紀)
慶君は昨年3月、名古屋市内でのイベントでランバイクを初体験。父で県職員の貴弘さんが「やらせてみよう」と思い、ランバイクを購入した。慶君は約2週間で乗りこなし、同年5月末の岐阜県での大会に初参戦。2歳の部で7位だった。
ランバイクは自転車に乗る前の練習用として米国で生まれた。バランス感覚のほか、進むために地面を蹴ることで足の筋肉も鍛えることができる。日本でも6年前から大会を開催。最大手メーカー・米ストライダー社が開く世界大会が最高峰となる。2、3歳では100〜150メートルのコース(ロードまたは芝)で競い、コーナリングの際は体を傾ける。直線でのスピードは時速約20キロ。転倒時の手助けは失格となる。車輪は直径約30センチ、重量は約3キロ。競技用は2万円程度。
同年齢間では体格が大きい慶君。9月3日現在の戦績は49戦9勝。7月の全日本選手権(長野県)で優勝し、初の海外レースとなったストライダー社の世界大会で3歳クラス94人の頂点に立った。弟の楷君(2)も昨年7月から乗り始め、今年3月からレースに参戦。世界大会は10位だった。
貴弘さんは「小学校ではやりたいスポーツをやってほしい。今は競争意識が養われている」、母佳子さんは「期間限定だからこそ家族が夢中になれる。全国に友達ができ、良かった」と話す。