東海愛知新聞バックナンバー

 9月3日【土】

70〜80歳1000人を調査

岡崎・自治体と警察共同で
振り込め詐欺の実態把握へ
無作為抽出アンケート実施

岡崎市と岡崎署は、同市の住民データから無作為に抽出した70〜80歳の単身世帯千世帯に、「振り込め詐欺」(特殊詐欺)のアンケートを実施する。

同市と同署が連携して行う防犯教室などに足を運ぶことができない高齢者の被害の実態を把握するのが狙い。無作為で選ばれた高齢者に対し、自治体と警察が共同でアンケートを実施するのは全国的にも珍しいという。

防犯教室などに参加した高齢者に使用している22の質問が書かれたアンケート用紙を9日に郵送する。高齢者には回答期限の9月末までに、回答用紙を入れた返信用封筒を送り返してもらう。

アンケート用紙では年齢や性別をはじめ、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、還付金詐欺などを含めた振り込め詐欺の手口に対する認識、怪しい電話を受けた経験の有無、使用している電話機の機能、金融機関が取り組む声掛け、家族間のコミュニケーションなどについて質問。質問によって被害を未然に防ぐためのアドバイスが添えられている。

結果は、並行して実施している防犯教室などでのアンケート結果と合わせて、来年三月以降に市のホームページで公開する方針。

同署管内(岡崎市、幸田町)では今年、8月末現在で25件(被害総額1億2,000万円)の特殊詐欺被害が発生し、県内45の警察署管内でワースト8。被害者の平均年齢は72歳という。(今井亮)