岡崎市大平町にある史跡「西大平藩陣屋跡」の保存を主な目的として、地元住民有志が毎月陣屋跡地内外を清掃したり、管理したりしている。
西大平藩は江戸時代に町奉行として活躍した大岡忠相に与えられた領地で、藩庁として陣屋が置かれた。歴代藩主の大岡家は現在の神奈川県茅ヶ崎市付近を本領としていたため、墓なども同市にあるが、岡崎と茅ヶ崎がゆかりのまち提携を結んだきっかけとなっている。
地元住民有志は「大平西町史跡保存会」を今年4月に発足。8月7日現在、会員は18人の男女で構成。毎月1回の全体会議と陣屋跡地の清掃を主な活動としている。また、地元の子ども会も月に1度、清掃活動を行う。
保存会の内田明夫会長は「大岡家の陣屋として大切な場所。茅ヶ崎をはじめ、いろいろな人たちが訪れる。その時に嫌な思いをさせないためにも、きちんと管理する必要があると思った」と語る。
敷地面積約1367平方メートルの陣屋跡地の所有は岡崎市だが、管理は保存会の前身「西大平藩陣屋跡保存会」時代から委託している。
21日には午前7時から草取りや清掃で約1時間汗を流した。また、敷地内の一部を庭園化するためにササなどを植栽する準備で土の掘り起こしなどを行った。内田会長は「とにかく無理をせずにできることからやっていきたい」と話した。(竹内雅紀)