東海愛知新聞バックナンバー

 6月22日【水】

ありがとう プリンスハル

東公園動物園 31歳のミニチュアホース死亡

岡崎市東公園動物園に仲間入りした初めてのミニチュアホースだった「プリンスハル」(雄)が18日、31歳(人間に換算すると70歳以上)で死亡した。プリンスハルは触られても嫌がらないおとなしい性格で子どもの人気を集めており、市は追悼として26日まで馬舎の前に献花台を設けている。

死因は砂が腸に詰まったことによる腸閉塞。動物総合センター(あにも)によると、餌を食べる時に紛れ込んだ砂が長年にわたって蓄積され、解剖した結果、5キロの砂が見つかったという。

プリンスハルは13日に体調の異変が現れた。次第に餌を食べなくなり、息遣いが荒くなっていったため、飼育員は投薬で砂を吐き出させる処置を検討。しかし、ミニチュアホースの平均寿命を上回る高齢から断念し、様子を見守っていた矢先だった。死亡した当日の朝に倒れているのが見つかり、最期は飼育員に看取られる形になった。

プリンスハルは昭和60(1985)年5月24日生まれ。4歳だった平成元年に雌の「マリエッタ」(13年に死亡)とのつがいで、名古屋市の企業が寄贈した。入園してからは土日になると飼育員と園内を散歩。来園した親子らと触れ合い続け、園内で暮らす馬の中では最長老となっていた。

プリンスハルとマリエッタの間には、「プリマ」(雌)、「マリオ」(雄)、「プリン」(雌、死亡)、「マリン」(雄、死亡)の4頭が誕生した。(今井亮)