岡崎市十王町の老舗和ろうそく店「松井本和蝋燭工房」の和ろうそくが、伊勢志摩サミットに関連して5月26日に名古屋市で開かれた「愛知・名古屋歓迎レセプション」で、出席したサミット拡大会合参加国(アウトリーチ国)などの首脳ら150人に贈答品として贈られた。
和ろうそく職人の松井規有さんが天然のハゼの実から抽出した蝋のみで仕上げた長さ約19センチの和ろうそくに、次女で絵師の美尋さんが、県花のカキツバタを描き込んだ。
アクセサリーデザインの仕事を経て、絵師6年目の美尋さん。「県花を描いてほしい」と渡された写真を参考に、「和ろうそくでは珍しい」というグラデーションを付けてカキツバタの紫色を表現し、細部の描写にこだわった。
同店では、反響に応じて商品化を検討する。松井さんは「世界に和ろうそくを発信できためったにない機会に感謝している」と話し、美尋さんは「商品化されたら、こだわりの描写を楽しんでほしい」と話している。