岡崎市本宿小学校で1日、「プールの完成を祝う会」が開かれた。全校児童341人と保護者、学区住民ら計約400人が出席。4年前のロンドン五輪競泳女子400メートルメドレーリレー銅メダリストの加藤ゆかさんを招いた記念行事も行われた。(横田沙貴)
同校では、昭和35(1960)年に貯水池を兼ねたプールがつくられ、55年には水深の浅い「低学年プール」が追加され、2つのプールで授業を行ってきた。
プールの老朽化に伴い、昨年8月に改修工事が始まり、今年3月に完成。新プールは長さ25メートル、幅14メートル。1つのプールに水深1メートルの競泳コース5レーン(幅10メートル)と水深0.7メートルの低学年向けプール(同4メートル)がまとめられた。総工費は約1億8,000万円。
祝う会では関係者によるテープカットの後、福田貴子校長が「水泳の授業は命の学習。水を甘く見ることなく、授業や部活動に臨んでください」とあいさつ。加藤さんが「このプールで泳げる喜びを力に変えて泳いでほしい」と話し、模範泳を披露した。
また、水泳部と加藤さんによる100メートル対抗戦も行われた。水泳部は4人1チームで3チーム(男子1、女子2)が出場。加藤さんは1人で100メートルをバタフライで泳ぎ切った。全員自由形の水泳部員は加藤さんに前半で差をつけられていたが、後半になると女子チームが追い上げ、僅差で勝利。タイムは1着の女子チームが1分9秒01、加藤さんが1分9秒36だった。
最終泳者として加藤さんと競り合った副主将の6年伊藤彩音さんは「交代したときは加藤さんと3メートルくらい差があったので、差を縮めようと頑張った。オリンピック選手に勝ててうれしい」と笑顔だった。