岡崎市樫山町、バーベキューの「かしやま」敷地内に「カブトムシの家」が完成した。額田地区の豊かな自然を知ってもらおうと同店を経営する本多敏子さんの発案で、夫の静男さんが手作りした。堆肥の中で幼虫が育っており、成虫になれば希望者にプレゼントする。(大津一夫)
敏子さんは以前からスズムシを繁殖させ、希望者に提供している。「子どもたちに人気のカブトムシも」と考えていたところ、3月17日に同市ぬかた会館で開かれた「額田地区観光客受入準備に係わる説明会」に参加したのをきっかけに、「カブトムシの家」を作ることに決めた。
市販のスギの間伐材を使用。長さ約4メートル、幅1メートル、深さ0.5メートル。周辺の山で幼虫がいる落ち葉を集め、牛ふんを混ぜた。5月中旬にはカブトムシの成虫が見られそう。
敏子さんは、渡りチョウとして知られるアサギマダラが好むフジバカマの栽培もしている。5年ほど前、額田地区にアサギマダラが飛来することを知り、フジバカマを育てて希望者に株分けをしている。今年も既に10人以上が持ち帰ったという。
「観光客を増やすために自分でできることは何かと考え、始めました」と敏子さん。「カブトムシやフジバカマを提供することで、豊かな額田の自然を感じてほしい。新東名高速道路岡崎東インターチェンジの開通で、市内外の人が通過するだけでなく額田地区に立ち寄ってもらいたい」と話す。
問い合わせは、同店(82―3130)へ。
「額田地区観光客受入準備に係わる準備会」は、新東名の開通をきっかけに観光客を誘致しようと、同市ぬかた商工会と岡崎活性化本部が中心になり開かれた。推進協議会設立を目指して話し合いが進められている。