県心身障害児療育センター第二青い鳥学園(岡崎市本宿町)が、岡崎中央総合公園内に「県三河青い鳥医療療育センター」として新築移転し、4月1日に開所する。入所面では、開設50年以上が経過し、老朽化が著しかった旧施設から肢体不自由児の入所定員の見直しを図り、三河地方で不足している重症心身障害児者の病棟を新設。1日に旧施設からの継続入所、5日に外来診療をそれぞれ開始する。入所は定員に対して医師や看護師の確保に応じて段階的に受け入れていく。(今井亮)
岡崎市が市有地約2万平方メートルを無償貸与し、平成26年3月から県が整備してきた。国の基金2億円を含め、総事業費53億7,000万円が投じられた新施設は鉄筋コンクリート造り2階建てで、延べ床面積9957平方メートル。病棟は肢体不自由児が旧施設の120床から50床(1病棟)に減少した一方、重症心身障害児者の90床(3病棟)を新たに設けた。
通所面は定員20人を維持し、「肢体不自由児」のほか、「重症心身障害児」を対象に加える。医療面では外来診療科目を、リハビリテーション科など新設6科を加えた11科に拡大した。新施設は社会福祉法人「恩賜財団済生会支部愛知県済生会」が運営する。
県障害福祉課によると、旧施設が立つ県有地については建物の存続や土地の譲渡・貸与を含め、岡崎市の意向を聞いて方針を決めるという。
27日に開所式が行われ、大村秀章知事や市関係者ら約100人が出席。大村知事は「同じ公園内にある岡崎市民病院との連携も期待できる。三河地方の障害児者の支援拠点として地域に役立つことを願う」と述べた。