東海愛知新聞バックナンバー

 9月12日【土】

「ご長寿 何より」

岡崎 内田市長が高齢者宅訪問

内田康宏岡崎市長が11日、「敬老の日」(21日)を前にして、市内の高齢者宅や高年者センター岡崎を訪れ、長寿を祝った。市内ではきょう12日から27日にかけて、各学区の敬老会が順次開かれる。(今井亮)

内田市長が訪ねた高齢者は酒井キクヱさん(99)と、102歳になる明大寺町の太田さだ子さん。さだ子さん宅では祝金と祝品を贈り、「長寿の秘訣を教えていただいた気分です。今後のご長寿を期待しています」と伝えた。

■書くこと大好き

聞こえにくさはあるが、「書くことが大好き」とはっきりした口調で話すさだ子さん。毎日の日記を欠かさず、病院の会計係として働いていた経験から、現在も旅行のたびに、使った費用の家計簿を自らつける数字の強さと記憶力を持つ。

日々の生活は毎朝午前6時〜6時30分に起床。仏壇に手を合わせた後に朝食を済ませ、相撲やバレーボールなどのスポーツをテレビで観戦するのが日課という。時間を見つけては常に手足を動かす体操を心掛け、週に2、3度味わう寿司、天ぷら、ステーキといった外食が楽しみだ。

貧困家庭に育ったことで進学がかなわなかった記憶から、結婚後は長女の博子さん(69)と次女の丹羽雅子さん(66)を大学に進学させた。34歳と29歳の孫2人は、そんなさだ子さんのたくましさに憧れて勉学に励み、現在は歯科医や在京テレビ局のスポーツ番組ディレクターとして活躍している。

さだ子さんは「裸一貫から築いた家庭、家族、生活がそろう今日はとても幸せです」とほころぶ。さだ子さんについて、博子さんと雅子さんは「生活力や経済力など目標の存在です」と口をそろえた。

■最高齢は107歳

同市長寿課によると、市内の高齢者人口は4月1日現在、65歳以上が8万283人、75歳以上が3万5065人、80歳以上が2万899人、90歳以上が3555人。最高齢者は、明治41(1908)年生まれで1007歳の治々和かきさん。