シルバーウイークはどちらへ―。19日から始まる大型連休は、9月としては平成21年以来6年ぶり。24、25日の平日2日間を有給休暇などで活用すれば最大9連休も可能となり、国内外の旅行や映画の上映本数が通常よりも増えるなどの動きがある。(竹内雅紀)
シルバーウイークは9月にある2つの祝日(第3月曜の「敬老の日」と、23日が多い「秋分の日」)が今年のように1日間隔になった場合、間に挟まれた22日が祝日法により「国民の休日」となることから生まれる。「みどりの日」の5月4日は、平成18年までは「憲法記念日」(5月3日)と「こどもの日」(5月5日)に挟まれた「国民の休日」だった。
平成15年に「敬老の日」が9月15日から9月第3月曜に移行したことで、何年に1度という割合で大型連休ができることになった。今回のような5連休が次に来るのは11年後の平成38年。東京五輪が開催される5年後の平成32年は、「敬老の日」が今回と同じく21日になるが、うるう年のため「秋分の日」が1日早まり22日となることから5連休ではなく、4連休になる。
シルバーウイークは、昭和30年代には映画業界で使用された言葉でもあった。4月末から5月初旬のゴールデンウイーク(こちらも映画業界が名付け)に対抗して、「文化の日」(11月3日)の前後をシルバーウイークと称して、映画作品のヒットを狙ったが、ゴールデンウイークほどは浸透せずに消滅したと言われている。映画の銀幕から「シルバー」という言葉が出てきたとの説もある。現在では、ゴールデン(金)に対するシルバー(銀)、「敬老の日」を含むことからシルバー世代を連想させるなどの意味で名称が定着しつつある。
岡崎市戸崎町のイオンシネマ岡崎では、9月の土、日曜、祝日はオープン時間を1時間繰り上げて午前9時に変更。それに伴い上映本数もやや増える。「大型連休があるための措置」と担当者。同市羽根町のシネプレックス岡崎では「現段階では未定」としながらもオープン時間の繰り上げや上映本数の増加の可能性もあるとしている。
また、市内の旅行業者によると、大型連休を利用した海外、国内旅行者の予約は6月ごろから入っており「例年の9月に比べれば圧倒的に多い。ゴールデンウイークほどではないが、それでも現時点で予約をしようとしても難しい状況。近場では、来年の主要国首脳会議(サミット)の開催地に決まった三重県の伊勢・志摩のコースが少し増えている」と話す。
西三河地方では、21、22の両日に西尾市の愛知こどもの国で、小学生がまちをつくる「あいちマーブルタウン」などのイベントが予定されている。