東海愛知新聞バックナンバー

 9月5日【土】

助け合いの思い込め

岡崎市常磐小 認知症カフェの看板を制作

岡崎市常磐小学校の6年生54人が4日、総合的な学習と福祉学習の一環として、学区内にある滝町グループホーム内に設けられている認知症カフェ「里花カフェ」の看板を制作した。来校したグループホームの入居者らが見守る中、児童らは認知症患者へ思いを込めて、看板を色鮮やかに飾り付けた。(大山智也)

体育館に集まった児童らは、最初に里花カフェの関係者から認知症の概要や特徴などについてクイズを交えた説明を受けてから、看板作りを始めた。

事前に児童らの手で人や風景などの絵が描かれた縦91センチ、幅364センチの木製の看板に、仕上げとして文字や絵をあしらった六角形の木製コースターで飾り付け。ずれないよう注意しながら、接着剤で慎重にコースターを貼り付け、看板を完成させた。

作業中、グループホームの入居者と児童らが会話を弾ませる姿も。完成した看板を前に、80代の女性入居者は「子どもたちが作ってくれてうれしい。すごい、最高」と絶賛。看板に描いた絵を考案した森冨涼羽さん(11)は「『助け合い』をテーマに描きました。看板を見た人に喜んでもらえるとうれしいです」と話した。

認知症カフェは、認知症患者やその家族、専門家、地域住民らが集い、交流しながら認知症への理解を深める場として福祉施設などに設けられ、近年は高齢化の加速に伴い全国で増加傾向にある。

岡崎市でも、今年度から認知症カフェ運営団体に補助金が交付されるようになったことを受け、かわいの里地域包括支援センターと滝町グループホームの共同で7月13日に里花カフェを開設。今後は、同校の児童らを招くなどして、交流を続ける。