岡崎市樫山町の森の総合駅で、恒例の「おかざき大昆虫展」が開かれている。会場には国内外の昆虫標本約1000点やカブトムシの生体が展示されている。30日まで。
昆虫標本は日本と世界の珍しいチョウ、カブトムシ、岡崎公園で採取したチョウなどさまざま。中には、氷河期から生息している絶滅危惧種のチョウ・タカネヒカゲとダイセツタカネヒカゲ、同市で初の指定希少野生動植物種に選ばれたギフチョウといった貴重な標本もある。
今年は初めて沖縄県に生息するチョウの標本も出品された。リュウキュウムラサキ、ヤクロマダラソテツツツジのほか、ジャコウアゲハやアサギマダラなど本土でも生息している種もある。バナナセセリは、ベトナム戦争時、米軍の戦闘機に紛れて日本に来たという。幼虫はバナナの葉を食べ、成虫はバナナの花の蜜を吸うため命名された。
また、標本を使った昆虫クイズも。「虫が何匹隠れているか」「標本の中にチョウが何匹いるか」など、標本を見ながら答えられる。全問正解者には抽選で景品が当たる。
安城市から家族と訪れた男性(32)は「5歳の長男が昆虫好きなのでここまで来た。図鑑では分からない虫のことが分かったようで、子どもも満足しているようだ」と顔をほころばせた。
月曜休館。午前8時30分〜午後5時15分。問い合わせは森の総合駅(82―2511)へ。(横田沙貴)