県立岡崎工業高校機械デザイン科3年の堀田凪さん(17)と冨永健斗君(17)が県高等学校工業教育研究会主催の総合競技大会・機械製図競技で団体優勝を果たした。また、個人の部で堀田さんは優勝、冨永君は2位で上位独占。2人は昨年の同大会でも団体優勝の立役者となっており、連覇は珍しいという。(横田沙貴)
大会は5月30日に碧南工業高校など3カ所で開催。機械製図競技には県内の17工業高校から各校2人ずつ出場した。作図と学科合わせて100点で、団体戦は2人の合計点で競う。
難関は作図問題。1時間30分以内に、機械部品の投影図や各部品の寸法表から手書きで製図する。規定の図面が描かれているか、寸法の表示漏れがないかなどが審査項目。複雑な図形が多く、図面や寸法表を読み解く力と、早くて正確な作図能力が必要となる。今大会の平均は40点程度だが、堀田さんは75.3点、冨永君は74.8点だった。
2人は週3日、1日1枚のペースで過去問題を練習。2年時から合わせて約100枚を作図しており、この技能を生かして国家検定の技能検定機械・プラント製図3級を取得している。
堀田さんは「碧南工業高校の代表が技能検定2級を持っていて、一方的に対抗心を燃やしていた。昨年は個人2位。今年はそれ以上の成績を出したかったので満足」、冨永君は「製図が得意なので今年も出場したいと思った。個人の部で上位独占、団体でも優勝できてうれしい。普段の練習と先生の指導の賜物だと思う」とそれぞれ振り返った。
2人は「将来は、製図の技術を生かせる設計開発分野に携わりたい」と今後の展望について話した。