岡崎市中島町の六ツ美悠紀斎田広場(同市地域交流センター六ツ美分館)で6月7日、大正天皇即位の大嘗祭で披露された「お田植えまつり」が開かれる。悠紀斎田が選ばれた六ツ美地区で執り行われた大正4(1915)年の大嘗祭から100周年を迎えるにあたり、秋篠宮さまと紀子さまがご臨席される。(今井亮、岩月健)
お田植えまつりは、当時の装束や用具に身を包んだ同地区内4学区の女性部役員、六ツ美商工会女性部、六ツ美悠紀斎田保存会の男女総勢約150人が、田植え唄と踊りに合わせて斎田に田植えをする。3年前から準備を進めてきた「六ツ美悠紀斎田100周年記念事業実行委員会」が主催し、神事に続く記念式典の中で披露される。
また100周年に合わせ、例年のお田植えまつりにはない県警音楽隊の演奏、岡崎城西高校の和太鼓演奏、グレート家康公「葵」武将隊の演武、餅投げが予定されている。
時間は午前10時30分から午後5時まで。会場周辺には駐車場がないため、主催者側はJAあいち三河本店とデンソー西尾製作所から、会場付近のアイシンAW六ツ美寮までを結ぶシャトルバスを、12〜15分置きに運行する。始発はJAあいち三河本店が午前10時、デンソー西尾製作所が同10時30分。
秋篠宮さま、紀子さまのご臨席が決まり喜びに沸く岡崎市六ツ美地区の代表3人は5月19日、東京・赤坂の秋篠宮邸で六ツ美悠紀斎田の歴史などについて進講した。
大役を務めたのは、100周年実行委員会の野村弘会長、同会の野々山克彦副事務局長、六ツ美悠紀斎田保存会の加藤祐幸副会長。
進講では最初に野村会長が記念事業の目的と内容を説明。続いて野々山さんが100年前の諸儀式について説明した。20年余にわたる調査研究をまとめた記録『悠紀斎田』を出版している野々山さんの説明に秋篠宮さまと紀子さまは終始ご興味を持たれたご様子だっという。加藤さんは保存会の活動状況を説明した。
野々山さんは「このような機会をいただき、これまでの苦労が報われた思いです。時折顔を見合わせうなずいておられた仲むつまじいご様子が印象的でした」と振り返った。