東海愛知新聞バックナンバー

 5月19日【火】

20年以上延命可能

せきれいホールの基礎調査

岡崎市は18日、昭和36(1961)年の開館から54年を迎え、老朽化が著しい同市せきれいホールについて、「改修により20年以上の延命化が可能」との見方を示した。新築移転から改修に転じた市民会館に次ぎ7カ月間の施設基礎調査で結論付けた。(今井亮)

同ホールは県岡崎勤労会館として開館。県から市への移管に伴い、58年に客席と舞台の間の仕切りの位置や、790席の客席を現在の500席に改修して以降、大規模な改修工事は行われていない。

市文化総務課がまとめた調査書では、安全性を確保する点で特に重視されるのは、建築基準法で定められた構造基準を満たしていない客席天井の耐震性。天井内部は、屋根面に吹き付けられたモルタルが部分的にはがれ落ちた形跡がみられる。

調査書では、改善策として4種類の改修方法を提案しているが、その中でも天井の大半を占める1枚の吊り天井仕上げを推奨している。

同課が試算した改修費は6億5,087万円。階段のみの施設に高齢者や障害者に配慮したエレベーターを新設するバリアフリー化を除き、「あくまで施設機能の維持にとどめた」としている。