東海愛知新聞バックナンバー

 3月21日【土】

3753人巣立つ

岡崎 小学校で卒業式

岡崎市内の市立小学校47校で20日、卒業式が行われ、3753人(男子1975人、女子1778人)が間もなく始まる中学校生活への期待を胸に、学びやを後にした。(大山智也)

雅楽部の演奏 矢北小

矢作北小学校では、卒業生128人(男子62人、女子66人)が雅楽部の演奏とともに、会場の体育館へ入場。きびきびとした動きで壇上に立つと、石井洋校長から1人ずつ卒業証書を受け取った。

石井校長は「ご卒業おめでとうございます。これから皆さんは、楽しいことだけでなく、さまざまな困難も経験することがあります。それでも夢を決して諦めず、また困難を乗り越えるために周りの人の言葉を謙虚に受け止め、心身ともに強く生き抜いてくことを願っています」と、はなむけと激励の言葉を送った。

在校生の送辞、卒業生の答辞が続き、最後は全校で校歌を斉唱。胸を張って堂々と退場する卒業生の姿を前に、感極まって涙を流す保護者もいた。

ふるさと絵に残す

同校では今年から、卒業記念の新たな試みとして「未来に伝えたい 長瀬のたから」と題した絵を、各クラス1枚ずつ描いた。

後世に伝えたい学区の象徴などをテーマに児童が意見を出し合い、今年に入ってから制作を始めた。縦73センチ、横53センチの木の板に、アクリル絵の具を使って色鮮やかに仕上げた。

今回描かれたのは、いずれも学区と縁深い長瀬八幡宮、北野廃寺、矢作川、せせらぎ街道の4枚。着色作業の際には、必ず全員が筆を取り、それぞれが抱くふるさとの思い出を絵の具に乗せた。

校庭北側にそびえるクスノキにはこれまで、平成2年の卒業生が描いた12枚の「長瀬の歴史絵」が幹を囲むように飾られていた。しかし、現在の郷土学習とは趣旨が異なり、また経年によって絵の一部が損傷していたことから、新たに卒業記念の絵の制作・設置を決めた。

卒業記念制作は今後も継続し、古い作品から順に入れ替える予定。外された作品は、体育館2階にあるギャラリーで保管する。