東海愛知新聞バックナンバー

 3月6日【金】

中学校で卒業式 新たなステージへ

岡崎市内3679人が羽ばたく

岡崎市内の市立中学校20校で5日、卒業式が行われた。卒業生3679人(男子1916人、女子1763人)は、慣れ親しんだ学びやで得た思い出を胸に、それぞれの新たな舞台へと羽ばたいていった。(大山智也、竹内雅紀)

■「被災地思い頑張る」
 城北中 福島から避難した小松君

城北中学校の卒業式には、4年前の東日本大震災直後に福島県いわき市から岡崎市に避難してきた小松薫君(15)も出席した。

小松君は震災から4日後の平成23年3月15日に母・恵利子さん(45)や兄・巧君(18)らと恵利子さんの実家がある岡崎市に避難した。慣れ親しんだ故郷を離れて間もなく4年。「岡崎では不自由なく暮らしています。被災地のことを思うと頑張って生きなきゃと思います」と望郷の念を抱きながら話す。

1年に1度はいわき市に帰省している。小学5年まで一緒だった同級生との連絡は頻繁にとっているわけではないが「頑張って生きてほしい」とエールを送る。

岡崎で過ごした中学3年間の思い出には部活動を挙げる。バスケットボール部に所属し、昨年春には城北中に被災地の中学生を招待して交流試合が行われた。「仲間や先生に恵まれた中学校生活でした」と笑顔で振り返る。

来週には公立高校の受験が控えている。「ゆくゆくは人の役に立つ仕事に就きたい。困っている人の支えとなれるよう頑張りたいです」と目を輝かせている。