岡崎市は、温室効果ガス抑制を目的とした、新エネルギーシステム設置などに関する補助制度を拡充する。住宅用太陽光発電設備と家庭用燃料電池設備の既存の補助対象に、家庭用エネルギー管理システム(HEMS)や定置用リチウムイオン蓄電池、燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHV)を新たに加える。3月2日開会の市議会3月定例会に上程される、新年度一般会計当初予算案に前年比1,990万円増の1億490万円を計上している。可決されれば4月1日から申請を受け付ける予定。(横田沙貴)
家庭全体の電化製品などを管理し、過剰な電力消費を抑制するHEMS導入は2万円、リチウムイオン蓄電池は8万円を補助。対象は個人。近隣では日進市がHEMS、みよし市が蓄電池、豊田市が双方を補助している。
自動車購入補助は近隣の自治体も導入。岡崎市では個人と事業者が対象で、1台当たりEV・PHVは10万円、FCVは30万円。
補助予定数は、来年度の生産台数や周辺自治体の現状などを加味して、HEMSが150基、蓄電池が100基、FCVが5台、EV・PHVが120台を予定している。新規対象分の事業費は計2,450万円で全体の約2割を占める。
家庭用燃料電池設置への補助は1基当たりの補助金額を2万円増の7万円に増額し、上限は20基増の120基にする。太陽光発電設備は、昨年と同様に発電量1キロワット当たり2万円で上限8万円。26年度の申請件数が2月3日現在、781件と前年度に設けた上限の1000件を下回っているため、予定数を900件に見直した。
申請減少の背景について市環境総務課は、発電施設の普及、新築着工件数の減少、売電価格の引き下げなどを挙げている。