科学的な根拠に基づいて、化粧品の効能や安全性などの正しい情報を発信する美容の専門家「コスメコンシェルジュ」が、岡崎市内で初めて誕生した。同市坂左右町の化粧品販売業「ノエビア岡崎南販売会社」代表の関広子さん(51)を含む7人が昨年11月に行われた日本化粧品検定の第3回試験で1級に合格。うち5人が研修を受け、今月初めに晴れてコンシェルジュ資格を取得した。(大山智也)
コスメコンシェルジュは、一般社団法人日本化粧品検定協会(東京都中央区)が設けている資格。化粧品の成分表示の読み取りをはじめ、肌の手入れや生活スタイルの改善など、幅広い観点から消費者の美容に関する悩みや不安を解消する。同協会の筆記試験である日本化粧品検定1級合格後に、座学や接客などの各種研修プログラムを終えて資格取得となる。
「化粧品の歴史は長いものの、情報の伝達や知識不足によるトラブルが今も後を絶ちません。それにもかかわらず、美容全般や化粧品の専門家に相当する明確な基準がありませんでした」と話す関さん。そんな中、同検定の存在を知り、平成25年11月に行われた第1回試験を受験。その有用性を実感し、周囲にも受験を勧めたという。
今後については「社会に出れば化粧をするのが当たり前と言われる一方で、中学、高校、大学と美容について詳しく学ぶ機会はほとんどありません。多くの人が教養の1つとして美容の知識を身に付けられるよう、まずは検定試験の受験希望者を助ける“学校”を立ち上げ、正しい知識を発信していきたいですね」と意気込みを語った。