岡崎市筒針町と東牧内町を南北に結ぶ都市計画道路矢作桜井線の約900メートル区間が2月15日に開通する。渋滞の原因にもなっていた踏切を閉鎖し、跨線橋を新設。国道1号と県道岡崎刈谷線を南北に結ぶ道路は利便性の向上だけでなく、安全面にも配慮している。(竹内雅紀)
開通区間の目玉になるのは、JR東海道本線の上をまたぐ全長約218メートルの牧内跨線橋。2つの橋台と6つの橋脚からなる7区間を継ぎ目のない連続構造にしたことで、振動や騒音が少なく、地震発生時でも揺れを分散できるようになっている。また、橋の部材は塗装の必要がない耐候性鋼板を使用しているため塗り替えなどの費用の節約にもつながる。
道路幅は片側1車線の16.8メートル。車道は3メートルずつ、路肩は耕運機が通れるよう1.5メートルずつ確保。また、歩道も左右にそれぞれ3.5メートル分設けた。用地買収も含めた総事業費は約37億6,000万円。
跨線橋が完成する前は牧内踏切があったが、道路幅が狭く歩行者や自転車の通行が困難という問題があった。また、踏切の遮断機がピーク時で最長23分間閉鎖されていたこともあり、朝夕の通勤時間帯には渋滞がたびたび起きていた。
これらの問題を解消するために市は平成20年度から用地取得の準備をし、22年度から工事着手。踏切を23年2月に完全閉鎖していた。
矢作町の国道1号から安城市との市境にある県道安城幸田線を結ぶ4.43キロの都市計画道路矢作桜井線は、昭和47(1972)年に都市計画決定。これまでに跨線橋手前までの北側約2キロが開通している。残る南側の約1.5キロの開通時期は未定。
15日午後1時から跨線橋で開通式典。テープカットや渡り初めがあるほか、地元の矢作南小児童によるブラスバンド演奏などが行われ、3時30分ごろには利用開始となる。