岡崎市八帖北町にあるパワーリフティングジム「ちからこぶGYM」(福田康宏代表)がさきほど、岡崎市中央総合公園体育館で開かれた「第40回愛知県パワーリフティング選手権大会」で初の団体優勝を果たした。福田さんは「選手一人一人がお互いを応援し、支え合うことで手にすることができた価値ある結果」と高く評価している。(大山智也)
同ジムは、自身もパワーリフティングの選手として活躍する福田さんがコンテナを改装し造った、広さ約4坪(約13平方メートル)の「日本一小さいジム」。平成20年に設立した。現在は14〜73歳の男女35人が所属。選手登録をして記録向上に励んだり、健康維持のためにトレーニングしたりと、目的はさまざまだ。
大会では、同ジムに所属する男女15人がチーム「ちからこぶ」として14階級に出場。計13人が入賞し、うち10人が優勝するなど優秀な成績を収め、快挙を成し遂げた。
福田さんは「これからも家族のように楽しくやれる雰囲気を大切にしながら、2連覇を狙って来年も頑張りたいと思います」と話した。
注目の選手は、大会初出場ながら優勝した福田さんの長男・尭君(14)=岡崎市城北中学校3年。
一般男子74キロ級に出場し、3種目(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)の合計重量455.0キロの好記録をマークした。これは同日、同会場で行われた高校生大会の最高記録の404.79キロを上回り、同階級に出場した11歳年上の選手に67.5キロの大差をつけた。
城北中では約3年間野球部に所属し、持ち前のパワーを生かして5番・一塁手としてクリーンアップの一翼を担った。パワーリフティングを始めたのも、元々は野球のための体づくりの一環。高校受験に備えて部活動を引退した今も、週に3、4回ジムに通い、全身をバランスよく鍛えている。
大会当日について、「全種目の結果が張り出されたとき、心の中で『よっしゃ!』と思いました。競技中は、普段挙げられなかった重さが軽く感じるくらいに調子が良く、優勝を意識するというよりも、どこまで記録を伸ばせるのか挑戦したい気持ちが勝りました」と振り返る。
「初優勝できて本当にうれしいです。高校でも野球を続けたいので、受験勉強と体づくりに専念し、春からはレギュラー目指して頑張ります」と、今後の意気込みを語った。