岡崎市針崎町にこのほど完成した下水道施設「針崎雨水ポンプ場」で24日、完工式が開かれた。内田康宏市長ら関係者は排水能力が増し、地域の浸水被害軽減につながる新施設の完成を祝った。(竹内雅紀)
同ポンプ場は主に針崎町周辺の雨水を占部川に排水する下水道施設として昭和40(1965)年4月に利用開始。地域では住宅の増加とともに排水量も増え、たびたび浸水被害が起きていた。平成20年8月末豪雨による浸水被害と占部川の改修を機に、建て替えが決まった。
新施設は平成22年12月に工事着手。旧施設撤去を含む総事業費は22億1,700万円。計画排水区域は翔南中学校東までを網羅する108ヘクタール。最大で毎秒11.8立方メートル(旧施設より約2.7倍増)を排水できるようになった。今月の台風18、19号の接近時には稼働したという。
ポンプ棟は鉄筋コンクリート造りの地上2階・地下1階構造。市内では初となるスクリューポンプを4台備えた。また、自然排水路も併設した。同ポンプは施設と占部川の高低差が少なく、大量の排水が必要な場合に用いられる。
完工式で内田市長は「新施設が、より良い生活環境の提供の一助になればと思う。この地域の皆さんの生活を守る新たな礎になればうれしい」と述べた。テープカット後には近くの岡崎小学校児童による演舞や桜の記念植樹、施設見学会などがあった。