文科省から「ICTを活用した教育の推進に資する実証事業」の実証校に選ばれた岡崎市葵中学校は22日、「学び合い・磨き合いを軸にした思考力・判断力・表現力の育成」を主題に授業研究協議会を開いた。
タブレットパソコン(PC)などICTを使って成果を上げていることもあり全国から約700人が訪れ、同校の先進的な取り組みに驚きの声が聞かれた。
同校は平成10年から教育機器を取り入れた授業を手掛けており、内田義和校長が赴任した22年からは文科省の「ICTの教育活用を推進する実践研究」の調査研究校に指定された。岡崎市もタブレットパソコン、デジタル書画カメラ、電子黒板など機器の導入を予算化して学校を支援している。
この日の授業では全校22学級、生徒数702人で約200台のタブレットパソコンを使用した。1年生の英語では2人1組でタブレットから流れてくる音声を聞き発音練習。また別の学級の数学では、図形を対称移動するためにタブレットパソコン上の図形を操作して対称の軸を容易に見つけていた。
内田校長は「ICTが授業を活性化することは間違いありません。ただICTは“魔法の杖”ではないので使い方の工夫が必要です」と話した。
同校は、これまでの研究成果をまとめた書籍『ICTを活用した学び合い授業アイデアBOOK』(A5判139ページ)を明治図書から出版した。1冊1,944円。注文は葵中学校(電話0564―21―0171)へ。(岩月健)