岡崎市と豊橋市が「自治体クラウド」と呼ばれる庁舎外の外部(民間)データセンターを利用して国保・年金システムと税総合システムを共同開発、共同運用したことが評価され、総務大臣賞を受賞することがこのほど決まった。6日に両市の副市長が東京で行われる表彰式に出席する。(竹内雅紀)
岡崎、豊橋両市の自治体クラウドは中核市同士では全国で初めて。今後の大・中規模自治体のクラウド化推進に貢献したことが受賞理由になっている。
情報システムの管理を庁舎内でなく外部のデータセンターで行い、通信回線経由によって利用することで、庁舎内にシステムや機器を所有しなくて済むほか、システムを管理業務などの経費、負担の軽減が可能になる。また、通信業界の企業が管理するデータセンターを利用することでセキュリティーが強化でき、庁舎が災害にあった際にもデータ管理は外部で行っているため無事になり災害対策にもつながる。さらに、豊橋市と共同開発、共同運用のため必要な経費の負担は折半となりコスト削減にもなるという。
岡崎市では、自治体クラウドを利用した国民年金システムを平成24年7月、国民健康保険システムを25年4月にそれぞれ稼働した。豊橋市では両システムとも25年3月に稼働。27年1月には両市で税総合システムの個人市県民税、収納管理、軽自動車税、法人市民税、事業所税、統合宛名、総合証明が、翌28年1月には固定資産税・都市計画税が稼働する予定。
国保・年金システムは日立製作所、税総合システムは日本電気(NEC)がそれぞれ県内のデータセンターで管理する。