東海愛知新聞バックナンバー

 9月10日【水】

全中学にタブレット端末

岡崎市教委 数・理・英の3教科で利用

岡崎市教育委員会は9月中に市内の公立中学校全20校へタブレット型情報端末計836台を配備する。10月1日から数学、理科、英語の3教科で、端末を活用した授業を行う。市内の教員が作成した授業モデル案や自作コンテンツも含まれており、新しい授業スタイルが取り入れられる。(竹内雅紀)

情報化社会の中で、生徒たちの情報や情報手段を活用する力を育成することを目的に実施される。各校には生徒数に応じて21台から63台の端末が配備される。市教委によると、教員による授業モデル案や自作コンテンツを導入するのは全国的も珍しいという。市内では昨年度、美川、葵、新香山の3校に試験的に計80台を導入。主に英語教育で利用した。

10月からは全学年全学級で1度はタブレット端末を利用した授業が展開される。数学では1年生が比例と反比例、2年生が一次関数、平行線と線分の比を学ぶ。例えば、画面に示された三角形の頂点を指で動かすと三角形の形が変化し、同時に角度の数値も変化する。数学が苦手な生徒も意欲的に学習に取り組めるきっかけになる。

理科では1年生がパルミチン酸の融点調べ、2年生は電力と発熱量、3年生は塩化銅水溶液の電気分解。物質の変化を動画撮影し、変化の様子を振り返りながらグループで考えることができる。

英語は、クイズや画像などを通して発音や文法を個人またはペアで学べる内容になっている。

タブレット端末のリース代(平成30年9月末までの4年間)を含む予算は約9,500万円。市教委は「1万1,000人の生徒がタブレット端末を利用した授業を経験することになる。授業改革に期待したい」と述べている。