県立岡崎商業高校の生徒が7月から岡崎市康生地区にあるショッピングセンター「岡崎シビコ」をPRするCM作りに励んでいる。マーケティングリサーチの課題研究の一環で、康生地区12ブロックのCMを作る「康生CMフェスティバル」に参加。高校生ならではの発想でシビコの魅力をPRする。(竹内雅紀)
情報会計科3年生9人は6月にシビコのテナント店舗で組織する「岡崎シビコショッピングセンターテナント会」と「シビコ探検隊」を結成。毎週火曜日の午後は、康生地区の各店舗や名物店主などへの調査やPR活動を行っている。同月末にテナント会が中小企業庁に申請していた「地域商店街活性化事業助成金」(最大400万円)が交付されたことからCM作りに取り組むことになった。
生徒たちは愛知産業大学出身の映画監督林一嘉さん(31)から講義を受けた。脚本、演出、出演、監督はほとんどが生徒主体。撮影は林さんが担当している。
「心のふるさとシビコ」をテーマに40秒版を4本制作。7日には、10年前から現在までシビコはずっと存在しているという想定で「父と娘編」、「母と息子編」を収録した。主役級を務める小島大輝君(17)は「撮影はスムーズでした。店の裏側を見ることができて勉強になります」と声を弾ませていた。撮影は14日にも行われる。
10月1日からシビコ内に設置する会場とウェブ上で12ブロック分のCMの人気投票が行われ、11月2日に結果が発表される。
テナント会の友松克彦さん(53)は「この3年間でシビコから16店舗が撤退した。年配層が多いシビコで、高校生による企画があれば話題にもなるし、活気を取り戻すきっかけになるのではないか」と期待を寄せている。