東海愛知新聞バックナンバー

 9月7日【日】

21年間登頂6000回

自宅から6キロ村積山へ
岡崎・東蔵前 市川敏雄さん

岡崎市東蔵前町の市川敏雄さん(85)が6日、奥山田町の村積山の山頂まで自宅から約6キロを歩いて登り、平成5年の初登頂以来6000回目を達成。山頂で妻かすみさんはじめ子どもや孫、俳句仲間約20人から祝福を受けた。(岩月健)

この日は、午前9時に長女の夫藤井隆也さんと孫2人をお伴に、なごみん(北部地域交流センター)を出発。快調なペースで午前11時10分には山麓の駐車場に到着。山頂下の胸突き八丁も難なく踏破して登頂した。

登頂セレモニーで市川さんは家族や俳句仲間に感謝の言葉を述べたあと、「100歳で1万回を目指し登頂を続けます」と力強く宣言。また、「秋の杖6000回の頂に立つ」と自作を披露して、支援者から大きな拍手を浴びた。

6000回登頂を見守ってきた、かすみさんは「よく頑張ったと思います。皆さんの協力や励ましに感謝します」と控えめに話した。

市川さんが村積山登頂を始めたのは、村積山を登っている友人の話を聞いてから。以前から富士登山を志していたこともあり、そのトレーニングを兼ねて東蔵前町の自宅から片道6キロの道を往復ともに歩くことにした。富士登山は平成5年7月28日に実現した。

60代はとくに時間を決めず、都合がつくときに毎日登頂を重ねた。富士山を“征服”してからは新たな志を胸に、70代になって午前5時に自宅を出発。徒歩で約3時間をかけて登山を続けた。平成22年3月28日には5000回登頂を果たした。

現在は原則、月・水・金曜日に登る。午前3時5分から同10分の間に自宅を出発。午前5時、山頂の展望台に到着。市川さん考案の「村積山1分間体操」を3回繰り返し、奥殿陣屋側へ下って午前6時発の名鉄バスに乗車。自宅近くの停留所で下車するスケジュールを守っている。