東海愛知新聞バックナンバー

 8月26日【火】

いじめ、犯罪防止へ

岡崎市・幸田町教委と岡崎署
学校教育で連携協定

岡崎市、幸田町の両教育委員会と岡崎署の三者は25日、「学校教育連携制度に関する協定書」に調印した。児童・生徒の健全育成に差し障りがあり警察署長や教育長、校長らが必要と判断した場合に、各種情報を提供し合うという内容。子どもたちの生命に影響を及ぼすような重大ないじめや犯罪などの被害防止、早期の原因究明、生徒指導などに役立てる。(横田沙貴)

児童・生徒が逮捕・送検されたときや、非行やいじめなどの関係者が複数おり、ほかの子どもへの影響が危惧されたとき、重大かつ深刻ないじめや暴力が疑われるとき、子どもの命に関わる緊急性の高いとき―などに、対象となる子どもの氏名や指導状況、事件概要を連絡し合う。また必要に応じて各機関間で協議する。

■中学生自殺が背景に

協定締結の背景には、大津市で一昨年、名古屋市では昨年、ともに男子中学生が自殺し、原因がいじめだとされていることがある。

同署はこれまで、生活指導担当教員の会合などに署員が年10回以上参加して連携を図ってきた。だが連携の内容は警察署や各機関の裁量に任されてきたため統一性が無かった。書面で明確なガイドラインができたことにより、連携をより迅速に行えると、三者とも強い期待を寄せている。

■県内45市町村で締結

県内では昨年8月に県警本部と名古屋市が同協定を締結したのを皮切りに、24日までに45市町村が各警察署などと協定を結んでいる。