東海愛知新聞バックナンバー

 8月22日【金】
生徒市議会

中学生が20の提案

「岡弁」に次ぎ「岡水」開発を

岡崎市内の公立中学校全20校の代表生徒が身近な問題や岡崎の将来について質問する「第42回生徒市議会」が21日、岡崎市役所議場で開かれた。各校の代表者は、岡崎アピール、まちづくり、健康安全、ふれあい、市制100周年記念事業の5テーマで質問や提案を行い、実際の市議会と同じく内田康宏市長や担当部署の部長が答弁を行った。(竹内雅紀)

昨年の生徒市議会で提案した「岡弁」が採用され、実用化した六ツ美北中は、岡弁を使った世界記録認定を目指してPRするとともに、岡弁に合う飲み物として「岡水」の開発を提案した。既存の額田仙水に駒立地区のブドウの果汁や風味を加えた水を具体的に挙げた。鈴木司朗保健部長は「実現に向けて検討したい」と答弁した。

また、来年の徳川家康公顕彰400年に向けては、城北中が100年前の300年祭式典で歌われた曲「葵の誉」、伝統的工芸品の石工や和ろうそく、花火で盛り上げることを発案。同じく来年、地元で六ツ美悠紀斎田100周年が控える六ツ美中は「お田植えおどり」の動画を配信する考えを示した。

葵中は6年前の豪雨以降、河川整備の影響で100本以上減った伊賀川沿いの桜の木の復活を要望した。清水仁司土木建設部長は「工事は今年度で完了する。植える場所があれば復活も検討したい」と答えた。美川中は水道検定の実施を提案。ペットボトル3本の水を議長役の生徒に試飲させて、水道水と市販の飲料水の違いを問う演出もあった。

このほか、東日本大震災被災地の宮城県石巻市湊中と交流を続ける北中はテレビ電話によるライブ中継で震災を風化させないことを強調。橋淳教育長は「秋には市内中学校全校にカメラ付きタブレット端末が行き届く。それを利用して交流を図ってみては」と逆提案した。南中学校は市制100周年記念事業の一環として、オカザえもん音頭を作ることを提起。作詞、作曲、ダンスは同校で募る。石川啓二文化芸術部長は「オカザえもんの生みの親である斉と公平太さんからは許可が出ている」と明かした。

内田市長は「熱い思い、ひたむきな思いが伝わってきた。皆さんには将来の岡崎の主役になってほしい」と講評した。