岡崎市図書館交流プラザ(りぶら)で16日、足のゆがみをケアする講座「自分で作れる介護予防インソール(靴の中敷き)」が開かれた。膝や腰に悩みを抱えている市内外の男女11人が参加し、珍しい中敷きの手作りに挑戦した。(竹内雅紀)
講師は元浜松大学(現常葉大学)准教授で、デイサービス「トレーニングルーム光ヶ丘」社長の恒川秀紀さん(60)。足病学を研究している恒川さんは「足の骨のバランスが崩れると姿勢や膝、股関節に大きな負担がかかり、腰痛などになりやすい。オリジナルの中敷きを作って、足のゆがみを補正し、痛みを治していきましょう」と呼び掛けた。
参加者は2人1組になって、中敷きの基礎となる土台にお互いの足の型を取り、特徴を書き込むマーキングを行った。足底に重心がかかるよう姿勢を正して起立した状態だったため「正直この体勢はつらい。裏返せば普段から姿勢が悪いことが実感できる」と話す参加者もいた。
マーキングを終えると、土台に衝撃を吸収する素材を貼り重ね、表裏にカバーの役目を果たすシールを貼って完成させた。マーキングの際は笑顔を見せていた参加者だったが、仕上げの際には自分の履き慣れた靴に中敷きが適応するか不安がよぎったためか真剣な表情で取り組んでいた。
中敷きが完成すると、早速靴の中に入れて感触を確かめた。浜松市から来た女性は「履き心地が良く、いつもより背筋が伸びている気がする」と笑顔に戻っていた。恒川さんは「足の痛みで外出できない高齢者は介護予備軍として懸念されている。早めの対策を」と話した。