岡崎市菅生町にある、徳川家康とゆかりの深い満性寺(安藤光淵住職)できょう7日から2日間、所蔵する重要文化財や県指定文化財など約100点を、虫干しを兼ねて一般公開する「宝物展」が開かれる。6日は朝から展示準備が行われた。(大山智也)
安藤住職は檀家の8人とともに、宝物庫から彫刻、絵画、古文書などを取り出すと、傷付けないよう注意しながら展示会場の本堂、庫裏、書院、御殿に運んだ。
聖徳太子の逸話をもとに鎌倉時代に作られたとされる、県指定文化財の「南無仏太子像」、平安時代後期に五色九紙を継いで作られた重要文化財「阿弥陀経」、親鸞上人本人が書いた可能性があるとして研究者の注目を集める「双樹林下往生の文」など、貴重な史料が並ぶ。
安藤住職は「近年、虫干しをする寺院が減少傾向にあります。例年は遠方からの来場者が多いので、近隣の人にもぜひ足を運んでもらい、寺や宝物に興味を持ってもらえればうれしいですね」と話した。