岡崎商工会議所はこのほど、会員企業向けに実施した景況調査の結果を発表した。来年秋にも予定される消費税10%への引き上げについては、回答した過半数の企業が“反対”意見を示した。
17年ぶりの消費税率引き上げとなった4月以降、「大きな影響があった」「若干の影響があった」と答えたのは66.0%。業種別では小売・卸売業が最も高かった。影響の内容でみると、「売り上げの減少」が約半数を占め、「仕入れ・材料価格の増加」、「経費の増加」、「事務負担の増加」と続く。価格転嫁については「全てできた」が47.3%、「部分的にできた」が31.7%。大半が価格転嫁を実施した。
早ければ来年秋の2%分の税率引き上げについては厳しい見方を示す企業の方が多かった。最多は「延期すべき」で30.2%。景気回復や経済状況を見極めた上での増税には理解を示しているが、時期については早いと判断する意見が多かった。「中止すべき」(21.5%)には、転嫁が厳しいことや消費の落ち込みを懸念する声があった。中には「デメリットだけ」と言い切る企業もあった。
また、4〜6月期の景況DI(「良い」と答えた企業から「悪い」と答えた企業を引いた値)は、消費増税の影響もあり、23.5ポイント減のマイナス16.3で5期ぶりに下落した。七〜九月期の見通しは微増のマイナス15.3。増税後の景気回復には時間を要するとの慎重論が強まっている結果となった。
アンケート調査は、7月1〜22日に448事業所を対象に実施。回答率は46.9%(210事業所)だった。(竹内雅紀)