岡崎市中町の老舗蔵元「丸石醸造」(深田達彦社長)の新商品「一宮いちご」がこのほど、大阪府の大阪天満宮で開かれた第8回天満天神梅酒大会のリキュール部門一般投票で全国一(大阪府知事賞)を獲得した。老舗蔵元は高果汁、低アルコールという新しい分野での受賞に喜んでいる。(竹内雅紀)
大会の投票参加者は4000人、1人5票まで投票できるシステム(計2万票)。リキュール部門には約160銘柄が出品された。
同社はリキュール部門に過去4度出品し、2年前の10位が最高。「一宮いちご」のアルコール度数は3%。一宮産イチゴをパティシエに依頼してペーストにし、日本酒(純米酒)や梅酒、レモン果汁などを混ぜた。イチゴの繊維や種子が見えており、味は濃厚。
工場長の小野尚之さん(50)は「お酒が苦手な人でも飲みやすいように工夫した」と話す。ソムリエやバーテンダーらプロ選考の部でも2位を獲得した。
「一宮いちご」は720ミリリットル、1,512円。注文が殺到しており、品切れ状態が続いている。
20日に同社敷地内で開かれる長誉「春」まつりでは限定15本販売される。問い合わせは同社(23―3333)へ。
丸石醸造は3月に行われた県酒造組合主催「清酒きき酒研究会審査」の吟醸酒の部で県知事賞、純米吟醸酒と純米酒の部で県組合会長賞(優等賞)を受賞。市内では柴田酒造場も純米吟醸酒と本醸造酒の部で県組合会長賞(優等賞)を獲得した。
純米吟醸酒、吟醸酒には48点ずつ、純米酒42点、本醸造酒30点計168点が応募した。