岡崎市河合中学校の全校生徒70人が18日、同校裏山で採取した木の種子から育てた苗木を、学校周辺で建設工事が進む新東名高速道路ののり面に植樹した。種子採取から2年がかりのプロジェクトに生徒は、「失われた緑を取り戻して里山保護につなげたい」と願いを込めていた。(竹内雅紀)
同校では、新東名の建設工事で山が削られて緑が少なくなるのを危惧して、2年前の生徒市議会で学校周辺の緑を増やす「グリーンプラス計画」を提案。裏山でモミジやコナラ、クリなど10種類の種子を採取し、学区住民らとともに苗木に育ててきた。中日本高速道路の協力もあって、のり面への植樹が実現した。
この日は、学年別で工事現場に向かい、1人1本ずつ植樹した。生徒会長で3年の柴田杏花さんは「2年前に先輩たちが抱いた思いを引き継いで、植樹までたどりつきました。学区の自然は宝です。生えている木に負けないような立派な木になってほしいです」と話していた。
同校周辺を含む新東名の豊田東ジャンクション(JCT)―浜松いなさJCT間約55キロは平成26年度末に開通予定。