岡崎呉服協同組合(荒川貴夫理事長)は8日、岡崎市民会館で開いた会合の中で来年4月からの消費増税に備えた勉強会を実施した。8%への増税は消費者だけでなく、経営者側も関心が高く、招いた税理士に多くの質問が飛んだ。(竹内雅紀)
講師の近藤大補税理士は「経過措置については限定列挙されているもので、拡大解釈はない。困ったり、迷ったりしたら1人で考えずに相談してください」と呼び掛けた。
同組合では来年3月下旬に主催イベントが控えており、施行日(4月1日)前後での価格の違いが主な話題となった。仮にイベントで商談が成立しても、購入者に引き渡すのは着物を仕立てた後になる。近藤さんによると、課税対象基準は引き渡し時のため、仕立てに要する時間を計算するとほとんどが4月以降になり、組合員らは頭を悩ませていた。
また、今月1日から税込みの総額表示だけでなく、本体価格のみの税抜き表示が可能になったことも話題になった。近藤さんは「年度末には駆け込み需要がある分、4月以降はその反動減も考えられます。会計ソフトなどの対策もしっかりと行ってほしい」と締めくくった。