東海愛知新聞バックナンバー

 4月24日【水】

児童の手で稚アユ放流

岡崎市内3小学校
男川漁協が協力、元気に川へ

岡崎市東部地域の小学校3校で23日、稚アユの放流式が行われた。子どもたちにアユの放流を通じて川への関心を持ってもらおうと、男川漁業協同組合が協力して毎年実施。児童たちはバケツを手に、校舎近くの川で稚魚を放流した。(大山智也)

同市夏山小学校では、1、2年生11人と組合員らが参加。放流式は、同校東側を流れる夏山川で行われた。

組合員の鷹巣貞勝さんが「アユはたった1年間しか生きられません。今回放流する稚魚は、人間の年齢で言うと皆さんと同じくらいなんですよ」と、アユの生態について解説した後、軽トラックに積まれた体長約8センチの稚魚を児童たちが持参したバケツに1人約10匹ずつ入れた。受け取った子どもたちは川岸に並んで放流した。

稚魚が水しぶきを上げて勢いよく川へ飛び出していくと、名残惜しそうに行方を目で追う児童の姿もあった。

2年生の黒屋エミリさんは「近くで見ると意外とかわいかった。すぐに放流したので、少し寂しいです」と話した。

同組合は、これまで20年以上アユの放流を実施。今回放流された稚魚は、矢作川を遡上(そじょう)してきたアユの一部を捕獲し、その卵を養殖したもの。16日には豊富小学校などで放流式を行い、23日の生平、秦梨小と合わせて約1000匹の稚魚を提供した。

乙川・男川のアユ釣りの解禁は6月29日を予定。この頃には、体長約20センチの成魚になっているという。