学識経験者4人で構成する岡崎市入札監視委員会(委員長・松本篤愛知産業大学教授)が21日、内田康宏市長に「入札手続き等に対する意見書」を提出した。
委員会は市の入札制度や入札結果を定期的に監視し、改善点などを提言する第三者機関。平成19年度に設置され、任期は2年。今回は23、24年度の審議をまとめた。
前回の意見書で指摘した中小零細企業の発注基準の改正については、市が23年度から大幅に発注基準を改正し、700万円未満の小規模土木工事の参加者を中小零細企業に限定。全体の工事件数が減る中で、市内調達の割合(80%前後)が維持できたと評価した。
この2年間で、対象案件1273件中70件をテーマ別に分析。全体の傾向としては、落札率が上昇し、入札参加者が減少した。原因は中小零細企業が元請けではなく、下請けにシフトしているなど経済不況への対応策が整ってきたと推察している。
入札制度についての提言としては、中小零細企業側の経済不況への体制が整ったと判断し、緊急措置だった中小零細企業者限定入札の廃止の検討を進言した。