豊田市は15日、平成25年度の当初予算案を発表した。このうち一般会計は前年度当初比で2億円増の1,588億円。しかし、国の大型補正と予備費活用を見越した3月の補正予算分80億円を含む“13カ月予算”として編成しているため、実質的規模は1,668億円となる。
歳入の中心となる市税は2億円増の844億円を見込む。個人市民税は1億円増の293億円。税制改正による法人税率の引き下げにより、法人市民税は8億円減の45億円となるが、税率変更に伴うたばこ税(32億円)の5億円増で補てんする。
国庫・県支出金は286億円と、前年度当初比50億円の大幅増を見込んだ。基金は、財政調整基金などから94億円を取り崩す。基金残高見込みは決算ベースで325億円となる。
市債は当初分で、市が定める基礎的財政収支の数値(119億円)を下回る110億円だが、補正予算の借入金22億円が加算されるため、実際は13億円の超過となる。市債残高見込みは937億円。
主な歳出では補正予算分の78億円を含めた普通建設事業費が、前年度当初比66億円増の386億円。大規模災害に備え、抜本的な公共施設の延命化、道路や公園、河川、橋梁の長寿命化と迅速な基盤整備に集中投資する。また延命化・長寿命化対策の担保として「公共施設安全安心基金」を新設、初年度の積立額に10億円を計上した。
太田稔彦市長は「『元気パワーアップ予算』と名付け、景気回復に対する期待を込めた」とした上で、「普通建設事業費など積極的に予算編成した反面、市債を借り増しする形になるが、国庫・県支出金の獲得に努め、安全・安心と基盤整備という切り口でメリハリをつけた」と説明した。